繊細な切り絵満載のファンタジー

海のメルヘン―潮風の天使マリー

海のメルヘン―潮風の天使マリー

あのサンリオが作ったメルヘンである。絵本ではないし、物語は子供むけではなく、大人には少し物足りないかもしれない。

しかし、この本の特徴はその装画等、その造りの美しさであろう。

豊富なイラストは、ちょっとミュシャを思わせるものもあって、なかなかに美しい。が、最も注目すべきは、カバーと各章の扉に使われているレーザーカットの繊細な切り絵である。針で空けたような小さな切り込みもいっぱいのその切り絵のあまりの繊細さのため、製本は手作業だったという。

その部分だけを取り出して額に入れて飾ってもよいと思えるほど美しいその切り絵の素晴らしさは実物を手に取って確認していただくしかない。A5版の小さな本で、税込み2520円という価格は高いように思えるかもしれないが、それだけの価値がある、他に例を見ない1冊になっている。

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